Bridge Over Troubled Water (Simon and Garfunkel) [歌詞 洋楽 その他]
【勝手に訳詞・解釈】
BRIDGE OVER TROUBLED WATER
明日に架ける橋
(lyrics & music by Paul Simon)
When you're weary 君が疲れきって
Feeling small 自分がちっぽけに感じたとき
When tears are in your eyes 君が目に涙をためたなら
I will dry them all 僕はそれをすべて乾かしてあげよう
I'm on your side 僕は君の味方だよ
When times get rough 辛い状況になったなら
And friends just can't be found 友達がちっとも見つからなかったら
Like a bridge over troubled water 荒波の上にかかる一本の橋のように
I will lay me down 僕は我が身を横たえよう
Like a bridge over troubled water 困難な状況の中の架け橋のように
I will lay me down 僕は我が身を投げ出そう
When you're down and out 君が落ちぶれて無一文になり
When you're on the street 路上で暮らし
When evening falls so hard 夜が更けるのが身にこたえたなら
I will comfort you 僕は君の辛さを和らげてあげる
I'll take your part 僕は君の荷を担おう
When darkness comes 暗闇が訪れ
And pain is all around 苦痛に囲まれてしまったときには
Like a bridge over troubled water 荒波の上にかかる一本の橋のように
I will lay me down 僕は我が身を横たえよう
Like a bridge over troubled water 困難な状況の中の架け橋のように
I will lay me down 僕は我が身を投げ出そう
Sail on Silver Girl, 漕ぎ出すんだ 銀色に輝く少女よ
Sail on by 流れのままに
Your time has come to shine 君が光り輝く時が来たのだ
All your dreams are on their way 君の夢はすべて叶おうとしてい
See how they shine ほら どれも輝いているだろう
If you need a friend それでももし 君が一人でも友を必要だと感じたら
I'm sailing right behind 僕は君のすぐ後ろから着いていっているから
Like a bridge over troubled water 困難を乗り越えるための橋となって
I will ease your mind 僕は君の心を和らげよう
Like a bridge over troubled water 困難を乗り越えるための橋となって
I will ease your mind 僕は君の不安を鎮めよう
*****
歌詞の中で誰もがひっかかるのが"Silver Girl"でしょう。一体誰(何)なのか。どんな意味がこめられているのか。silverの意味がいろいろ解釈され、中には"注射針"(すなわち薬物を暗喩)だと穿った見方をする人もいるようです。
しかし実際は、サイモンの当時の彼女(後の奥さん)のペギーが頭に白髪(銀髪silver hair)があるのを見つけて気分を害したことをサイモンがからかって、彼女のことを"silver girl"と呼んだのだとか。この歌詞はジョークなのだそう。
The line "Sail on, silver girl" is often reputed to refer to a needle (meaning the song is about heroin) but it actually refers to Simon's girlfriend (and later wife) Peggy Harper who found a few gray hairs and was upset. The lyric was meant as a joke - Simon calling her "Silver Girl" because of her hair.
ただ、聴く側としてはもっと柔軟に純粋に”Silver Girl"をとらえてもよい気がします。
たとえば、銀というだけでキラリと光るイメージがあるし(金よりは控えめな感じですが)、"silver lining"(銀色の裏地)という言葉が、暗い雲の向こう側には明るく輝く空がある様="希望の光"を表すように、silverには明るい兆し、輝ける未来を感じさせるものがあります。
いずれにしても、サイモンは"愛しい人"に呼びかけたのだから、ここは聴く人それぞれの愛しい人ととれば良いのではないでしょうか。
愛しい人、力になってあげたい相手は、友人、恋人、配偶者、息子・娘、親、生徒、etc. 誰でもありですね。また複数もありうる。そして、身近に知っている人だけとは限らない。もっと大きな規模でとらえることもできます。震災で被害に遭った人々、内戦に苦しむ人々、世の中を見渡せば大変な辛い思いをしている人があまりに多いことに愕然とするばかりの昨今ですが・・・。
ところでこの歌は大きく3つのパートに分かれていますが、サイモンがはじめ1番、2番をちょっとした賛美歌のつもりで書き上げた後、ガーファンクルとプロデューサーに3番もつけて壮大な曲にするほうがいいと言われたのだそうです。
Simon wrote this song with just two verses, considering the song "a little hymn." Garfunkel and producer Roy Halee heard it as more epic, and convinced him to write a third verse, ・・・
そう聞くと、なるほど1番・2番と3番とでは歌詞の流れも意味もぱっきり分かれています。最初のほうは現実の苦しみを描いていて、後のほうは比喩的な歌詞でしかも明るい未来を歌っている。
この3番は突然変わるわけではなく、2番と3番の間にちゃんと間奏があって、なにか劇的なことが起きて、その後静寂が訪れたかのようなメロディーが奏でられるのです。辛いことを乗り越えて光が見えてきた、といった様が表現されているよう。
でもこの光って、そして漕ぎ出す先って、ちょっと現実離れしていそうな・・・。もしやこれはこの世ではなかったりするのか? そんなことを考えてこの歌を聴くと、これは震災や戦争などで残された人たちへの応援歌というだけでなく、犠牲になった人たちに対しての鎮魂歌にも思えてきます。
もちろん、歌の解釈は人それぞれで良いのです。サイモンも言っています。
At first, Simon thought the opening lyrics were too simple: "When you're weary, feeling small. When tears are in your eyes, I will dry them all." He later realized that it was this simplicity that helped give the song a universal appeal.
(意訳: サイモンは、最初は冒頭部分の歌詞があまりに単純だと思ったが、後に、この単純さがこの歌に普遍的な力を与えるのだということに気付いた。)
シンプルな言葉の持つ深い世界を味わいたい曲です。
(それにしても、邦題「明日に架ける橋」とはうまく名前をつけたものだなあ。)
<参考> http://www.songfacts.com/detail.php?id=247
BRIDGE OVER TROUBLED WATER
明日に架ける橋
(lyrics & music by Paul Simon)
When you're weary 君が疲れきって
Feeling small 自分がちっぽけに感じたとき
When tears are in your eyes 君が目に涙をためたなら
I will dry them all 僕はそれをすべて乾かしてあげよう
I'm on your side 僕は君の味方だよ
When times get rough 辛い状況になったなら
And friends just can't be found 友達がちっとも見つからなかったら
Like a bridge over troubled water 荒波の上にかかる一本の橋のように
I will lay me down 僕は我が身を横たえよう
Like a bridge over troubled water 困難な状況の中の架け橋のように
I will lay me down 僕は我が身を投げ出そう
When you're down and out 君が落ちぶれて無一文になり
When you're on the street 路上で暮らし
When evening falls so hard 夜が更けるのが身にこたえたなら
I will comfort you 僕は君の辛さを和らげてあげる
I'll take your part 僕は君の荷を担おう
When darkness comes 暗闇が訪れ
And pain is all around 苦痛に囲まれてしまったときには
Like a bridge over troubled water 荒波の上にかかる一本の橋のように
I will lay me down 僕は我が身を横たえよう
Like a bridge over troubled water 困難な状況の中の架け橋のように
I will lay me down 僕は我が身を投げ出そう
Sail on Silver Girl, 漕ぎ出すんだ 銀色に輝く少女よ
Sail on by 流れのままに
Your time has come to shine 君が光り輝く時が来たのだ
All your dreams are on their way 君の夢はすべて叶おうとしてい
See how they shine ほら どれも輝いているだろう
If you need a friend それでももし 君が一人でも友を必要だと感じたら
I'm sailing right behind 僕は君のすぐ後ろから着いていっているから
Like a bridge over troubled water 困難を乗り越えるための橋となって
I will ease your mind 僕は君の心を和らげよう
Like a bridge over troubled water 困難を乗り越えるための橋となって
I will ease your mind 僕は君の不安を鎮めよう
*****
歌詞の中で誰もがひっかかるのが"Silver Girl"でしょう。一体誰(何)なのか。どんな意味がこめられているのか。silverの意味がいろいろ解釈され、中には"注射針"(すなわち薬物を暗喩)だと穿った見方をする人もいるようです。
しかし実際は、サイモンの当時の彼女(後の奥さん)のペギーが頭に白髪(銀髪silver hair)があるのを見つけて気分を害したことをサイモンがからかって、彼女のことを"silver girl"と呼んだのだとか。この歌詞はジョークなのだそう。
The line "Sail on, silver girl" is often reputed to refer to a needle (meaning the song is about heroin) but it actually refers to Simon's girlfriend (and later wife) Peggy Harper who found a few gray hairs and was upset. The lyric was meant as a joke - Simon calling her "Silver Girl" because of her hair.
ただ、聴く側としてはもっと柔軟に純粋に”Silver Girl"をとらえてもよい気がします。
たとえば、銀というだけでキラリと光るイメージがあるし(金よりは控えめな感じですが)、"silver lining"(銀色の裏地)という言葉が、暗い雲の向こう側には明るく輝く空がある様="希望の光"を表すように、silverには明るい兆し、輝ける未来を感じさせるものがあります。
いずれにしても、サイモンは"愛しい人"に呼びかけたのだから、ここは聴く人それぞれの愛しい人ととれば良いのではないでしょうか。
愛しい人、力になってあげたい相手は、友人、恋人、配偶者、息子・娘、親、生徒、etc. 誰でもありですね。また複数もありうる。そして、身近に知っている人だけとは限らない。もっと大きな規模でとらえることもできます。震災で被害に遭った人々、内戦に苦しむ人々、世の中を見渡せば大変な辛い思いをしている人があまりに多いことに愕然とするばかりの昨今ですが・・・。
ところでこの歌は大きく3つのパートに分かれていますが、サイモンがはじめ1番、2番をちょっとした賛美歌のつもりで書き上げた後、ガーファンクルとプロデューサーに3番もつけて壮大な曲にするほうがいいと言われたのだそうです。
Simon wrote this song with just two verses, considering the song "a little hymn." Garfunkel and producer Roy Halee heard it as more epic, and convinced him to write a third verse, ・・・
そう聞くと、なるほど1番・2番と3番とでは歌詞の流れも意味もぱっきり分かれています。最初のほうは現実の苦しみを描いていて、後のほうは比喩的な歌詞でしかも明るい未来を歌っている。
この3番は突然変わるわけではなく、2番と3番の間にちゃんと間奏があって、なにか劇的なことが起きて、その後静寂が訪れたかのようなメロディーが奏でられるのです。辛いことを乗り越えて光が見えてきた、といった様が表現されているよう。
でもこの光って、そして漕ぎ出す先って、ちょっと現実離れしていそうな・・・。もしやこれはこの世ではなかったりするのか? そんなことを考えてこの歌を聴くと、これは震災や戦争などで残された人たちへの応援歌というだけでなく、犠牲になった人たちに対しての鎮魂歌にも思えてきます。
もちろん、歌の解釈は人それぞれで良いのです。サイモンも言っています。
At first, Simon thought the opening lyrics were too simple: "When you're weary, feeling small. When tears are in your eyes, I will dry them all." He later realized that it was this simplicity that helped give the song a universal appeal.
(意訳: サイモンは、最初は冒頭部分の歌詞があまりに単純だと思ったが、後に、この単純さがこの歌に普遍的な力を与えるのだということに気付いた。)
シンプルな言葉の持つ深い世界を味わいたい曲です。
(それにしても、邦題「明日に架ける橋」とはうまく名前をつけたものだなあ。)
<参考> http://www.songfacts.com/detail.php?id=247
2014-08-04 01:22
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